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ISMS審査員の基礎知識

ISMS審査員とは?

ISMS審査員とは、情報セキュリティマネジメントシステム審査員とも言い、ISMS(Infomation Security Managemant System・情報セキュリティマネジメントシステム)適合性評価制度の認証基準に基づき、組織の適合性を評価する者です。

仕事について

ISMS審査員の資格は主任審査員、審査員、審査員補の3つに分かれています。この資格を活かせる職業としては、ISMS認証を取得した組織の内部監査担当や、ISMS要求仕様に基づいて、情報マネジメントシステムを導入・構築する企業の担当、情報セキュリティに関する監査の実施者などが挙げられます。ただし、ISMS審査員の資格は関連業務に従事していないと、維持するのがむずかしいと言われています。つまり取得した後、どのように自分の業務に関連付けるかがポイントなのです。もし所属する企業側でISMS審査員確保および維持が必要である場合には、企業が維持費を持ってくれる場合もあるようです。このことからも、ISMS審査員の資格がいかに実務と密接に関わる資格であることが分かるでしょう。

年収について

ISMS審査員の資格を取得し、それを業務に活かすことができた場合、どのくらいの収入が見込めるのでしょうか。実際の求人で、情報セキュリティ担当者としては500万~800万円、社内システムエンジニアの情報セキュリティ担当者で400万~650万円、情報セキュリティコンサルタントで450万~700万円の年収が想定されているものがあります。また、ISMS審査員として独立した場合には年収1,000万円以上も可能であるようです。企業の情報マネジメントに対する意識は年々高まっていることからも、ISMS審査員資格保持者の存在は今後ますます重宝され、将来的にも明るいと言えるでしょう。登録の有効期間は3年ということからも、資格取得後にいかに維持していくかがポイントとなるでしょう。

難易度と試験対策

ISMS審査員登録には、学歴、実務経験、審査員研修コースの合格修了などのいくつかの要件があるとされています。まずは「審査員補」への登録となり、経験を積むことで審査員や主任審査員にステップアップできます。学歴は高等学校卒業又はこれと同等以上、実務経験は情報技術分野で少なくとも4年以上必要です。さらに実務経験のうち、情報セキュリティ関連分野で少なくとも2年以上必要という規定もあります。また、審査員研修コースについては、JRCAが承認した情報セキュリティマネジメントシステム審査員研修コースを、申請日から過去5年以内に修了すること、そしてその研修コースの試験に合格していることが求められます。個人的資質を証明する要素として、JRCA登録の情報セキュリティマネジメントシステム審査員、業務上の雇用者もしくは契約先責任者からの推薦も必要です。

※掲載している情報の正確性、最新性、お客様にとっての有用性等につきまして保証しておりません。

関連資格

情報セキュリティスペシャリスト

情報セキュリティスペシャリストとは、情報システムにおけるセキュリティ機能の実現を支援し、情報セキュリティ技術の専門家として情報セキュリティ管理を支援するスキルを認可される国家資格です。スキルレベル4の高度情報処理技術者試験の一つに相当します。

企業情報管理士

企業情報管理士とは、企業情報の保護および管理のプロフェッショナルであることを証明する資格です。知的財産法、不正競争防止法、民法・商法・刑法、労働関係法令まで幅広い法令に関する知識のほか、安全管理措置、リスクマネジメントに関する知識もその範疇にあり、企業の管理者にとって持つべき資格として、近年注目度が高まっています。

ネットワーク情報セキュリティマネージャー

ネットワーク情報セキュリティマネージャー(NISM)資格とは、ハッカー、不正アクセス、コンピュータウイルス等から情報通信ネットワークとその利用者を防御するための専門知識を持つ技術者を育成し、情報通信サービスを提供する事業者に配置することを目的に創設されました。認定講習の受講と講習最終日に実施される認定試験にパスすると資格取得となります。

参考書籍

  • 審査員が教えるISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)実践導入マニュアル―個人情報保護法対応
  • 審査員が教えるISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム)実践導入マニュアル―2006年ISMSのJIS化対応