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放射線取扱主任者の基礎知識

放射線取扱主任者とは?

放射線取扱主任者とは、原子力規制委員会が免状を付与する国家資格です。放射線を取り扱う事業所において、放射線障害防止を目的とした監督を行います。試験は第1種と第2種に分かれており、それぞれ取扱い区分が異なります。第3種については講習のみとなります。

仕事について

放射線取扱主任者の資格保持者は、主に放射線を取り扱う事業所において、放射線障害の防止について監督を行う仕事に就くことができます。具体的な職場としては、放射線同位元素や放射線発生装置を扱う事業所、販売所、廃棄事業所、病院や研究機関、製造業などが考えられます。精密機器メーカーや病院などでは、主に放射線設備の日常のメンテナンスや修理などを行うことになります。また、新製品の開発などを行う場合もあります。ちなみに放射線障害とは、電離放射線の生物学的作用によって、生体の細胞や組織が変化することが原因となって生じる障害のことを指します。比較的早期に見られる早発性障害と、相当に期間が経ってから現れる晩発的障害があり、これらを防止する役割を担うのです。

年収について

放射線取扱主任者として働く場合の給与は、次の年収を参考にすることができます。注射針などの医療機器への電子線滅菌設備の管理の職で年収220万~750万円、診療放射線技師で530万円前後です。業種によってもちろん年収は異なりますが、実務経験を重ねれば確実にキャリアアップと年収アップを狙うことができるでしょう。また「放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律」の第四章放射線取扱主任者において、指定の放射線を取り扱う指定業者は、放射線障害の防止について監督を行わせるための放射線取扱主任者を選任しなければならない旨が定められています。このことから、放射線取扱主任者資格取得者のニーズが今後も失われることはなく、将来性については問題ないと言えるでしょう。

難易度と試験対策

放射線取扱主任者の資格を取得するには、まず放射線取扱主任者試験に合格した後、所定の講習を受講することが必要です。所定の講習とは、文部科学省長官が指定した講習です。有効なテキストとしては「放射線概論―第1種放射線試験受験用テキスト」が挙げられます。大学等で放射線の勉強しているという場合でない限り、基本的なことが書かれているので、初心者にとっても有益な参考書だと言われています。また、問題集としては「放射線取扱主任者試験問題集(第1種)」が良いと言われています。第1種については2日間の試験、第2種については1日間の試験で、どちらもマークシート方式です。独学の他にも、原子力科学研究所原子力人材育成センターでは講義が開催されているなど、試験対策は比較的充実しています。

※掲載している情報の正確性、最新性、お客様にとっての有用性等につきまして保証しておりません。

関連資格

エネルギー管理士

エネルギー管理士は、規定量以上のエネルギーを使用する工場にて、エネルギーを消費する設備の維持や使用方法の改善や監視などを行う職務に就くことのできる資格です。試験か研修を受けて免状を付与されることで認定されます。

核燃料取扱主任者

核燃料取扱主任者とは、環境省原子力規制委員会が管轄する国家資格で、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律である原子炉等規制法に基づき、核燃料の加工もしくは使用済核燃料の再処理を行う場所に従事する者のことを言います。核燃料物質に関する保安・監督者として活躍できます。

PC工法溶接管理技術者

PC工法のアーク手溶接と半自動アーク溶接を使う工事現場に従事するため、その枝術に関しての十分な知識をもつと認定された者のことである。 溶接にあたっての工事計画、進行、管理、安全、記録書の作成のほか、溶接技能者の指導を行なう。PC工法における溶接工事の管理を適正に行ない、溶接管理者の資質の向上をはかることを目的とする資格試験。 PC工法に関わる仕事について...